最近読んだ本&マンガ・・・ 『この国はどこで間違えたのか』など〜


付箋をつけたままの画像ですみません(^_^;

『この国はどこで間違えたのか』内田樹 (著), 小熊英二 (著), 開沼博 (著), 佐藤栄佐久 (著), 佐野眞一 (著), 清水修二 (著), 広井良典 (著), 辺見庸 (著), 徳間書店出版局 (編集) 徳間書店
内容紹介

沖縄本土復帰40年、福島第一原発稼動40年。高度経済成長の裏面に横たわる中央と地方の歪な主従関を硬派論客が語り尽くす。

本の題名でこのように言い切ることによって、あたかもそれが自明のことであるかのように話を進める最近の傾向にはちょっと?と思う面もあります。が、読んで、その内容に唸りました。
それはこの論客(笑)の方々の話ももちろん、何よりも聞き手の渡辺豪さん(沖縄タイムス)の力が大きいのでは、とも思えました。
各インタビューの後に渡辺さんの編集後記が記されているのも今までになく、とても新鮮でした。
まずは内田さんの小気味よい話から快調に始まり、最後はずっしりと辺見庸さんで締めくくったのもGOOD!
手元に欲しい一冊です。


『ウェブで政治を動かす』津田大介 (著) 朝日新聞出版
内容(「BOOK」データベースより)

われわれはいつから「政治」に興味がなくなってしまったのだろうか―。政治は、もはや遠い世界の出来事ではない。ウェブを駆使して社会を動かせる時代は、もうそこまで来ている!本書では動員の革命、政治家のSNS利用、ネット選挙、オープンガバメントなど、近年のめざましい動きを追い、「どうせ何も変わらない」という閉塞感を抱えた現代人へ向け、ネット界の寵児が政治への新しいアプローチを説く。

イメージとしてネット選挙がなんとなく電子投票とイコールだと思っていました。が、そうじゃないんですね。
エストニアのようにインターネットを通じて投票まで行える国もあるようですが、基本的に「ネット選挙」と「電子投票」は異なる話で、あくまで、ネットを通じた選挙期間中の活動だそうです。

今まさに日本でもネット選挙解禁の動きがありますが、政治家には根強い反対派もいるようです。
そもそも公職選挙法ではお金のある、なしで不公平にならないよう、ビラやポスター、葉書などの数が決められているのですが、ネットを使えばお金がなくても政権放送や演説ができ、そのような経費の大幅なコスト削減になります。
騒音まがいの選挙カーや街頭演説がなくなれば、もうちょっとうんざり感の軽減にも繋がるかもしれません。

ただ、先の選挙でネットでの白熱ぶりに反して結果があまりにも予想外だったことを不思議に思っていましたが、これは「ネット世論が実際の世論とかけ離れてしまう現象」・・・ラウドマイノリティー(雄弁な少数派)が世論を形成しているように見えやすいネットの特性によって引き起こされる、のだとか。
まだまだこれから、という段階でしょうか。


『想像力なき日本 アートの現場で蘇る「覚悟」と「継続」 』村上 隆(著)角川書店
内容紹介

なぜ日本人は世界レベルの戦いで勝つことができないのか。日本では失われてしまったハイレベルな創造を生み出すために必要な心構えと、組織や環境のつくり方を伝授!

村上隆さんのことはよく知りませんでしたが、読んでみてとても面白かったです。

「アーティストは、社会のヒエラルキーの中では最下層に位置する存在である。その自覚がなければ、この世界ではやっていけない」
新しいスタッフが入るたびにこの言葉を聞いてもらって、自覚を持ってやっていけるかどうかを問いかけているそうです。
私はアーティストでもなんでもないですが、この最下層に位置するという感覚はわかります!

これまで日本で描かれた絵の中で、本当の意味で世界によく知られている名画は、葛飾北斎の『富嶽三十六景』の中の、大きのな波の向こうに富士山が見える、あの「神奈川沖浪裏」だけとか。
へ〜そうなんですね〜〜あの絵は大好きです。
そしてびっくりしたのは、芸術には「大衆芸術」と「純粋芸術」があり、現代美術は純粋芸術に属する。純粋芸術といえば、ヒエラルキーの上位に位置するジャンルのようにも感じられるかもしれないが、まったく違うということ。
そして村上さんにとっての成功とは「歴史に残る作品を造りあげること」「死んでからが勝負」そこに照準をおいているとのこと。。。

最後にニコニコ動画の「ドワンゴ」の川上量生さんとの対談があって、これも面白かったです〜


この他、銀の匙6』荒川 弘 (著) 小学館主に泣いてます東村 アキコ (著) 講談社はいつもの菜の花村店長さんよりお借りして読みました。
福島原発事故記者会見』日隅 一雄 (著), 木野 龍逸 (著) 岩波書店『地球を聴く―3・11後をめぐる対話』坂本 龍一 (著), 竹村 真一 (著) 日本経済新聞出版社。図書館から借りましたが、延長、延長、時間切れでやむなく返しました^^;