最近読んだ本&マンガ〜『不幸な国の幸福論』加賀 乙彦 (著)など。。。


『不幸な国の幸福論』加賀 乙彦 (著) 集英社
挫折と逆境こそが「幸福」の要件である!!
経済は破綻し格差は拡大する一方、将来への希望を持つことが難しい日本にあって、「幸せ」は遠のくばかりと感じている人は多い。しかし、実は日本人は自ら不幸の種まきをし、幸福に背を向ける国民性を有しているのではないか―。
精神科医、心理学者でもある作家が「幸せになれない日本人」の秘密を解き明かし、幸福になるための発想の転換法を伝授する。追い求めている間は決して手にいれることのできない「幸福」の真の意味を問う、不幸な時代に必読の書。。。内容紹介より

ちょっと前に『 絶望の国の幸福な若者たち』古市 憲寿 (著) 講談社 を読んだので似たようなタイトルをダヴィンチで見つけた上の子が図書館にリクエストしました。(こちらの方が2009年発行で早いのでした^^;)
『絶望の〜』が若き新進気鋭の社会学者が今の日本の状況をクールにシニカルに分析した本だったので(面白く読みましたが)、それと似たような本かと思いきや、、、いや、とてもハートウォームな内容で感動しました!
まずは第一章「考えない」習性が生み出す不幸。本当に自分にも当てはまることが多い。。。(-_-メ
第三章「幸福はしなやかな生に宿る」では“あきらめ力”について、もともと諦めるは「明らかに見極める。事情をはっきりさせる」の「明きらむ」から派生した言葉で、もともとは仏教用語で「心理を悟る」「道理を明らかにする」といった意味だったとのこと。。。昨今頻繁に使われる「あきらめない」に違和感を抱いていたのでとてもしっくりきました。
生き難いと感じているすべての人に、読んで欲しい本です。


『怖くて眠れなくなる科学』竹内 薫 (著) PHP研究所
ベストセラーサイエンス作家竹内薫が贈る、知ってはいけない!? 科学のこわーいはなし。
科学には「裏の顔」がある!
脳を切除するロボトミー手術や恐怖の人体実験など、科学が暴走したはなしから、強毒性インフルエンザの感染力や隕石による人類絶滅の可能性等のスリリングな科学のはなしまで、文系の人でもホラー小説を読むような感覚で楽しめる、怖い科学の世界へようこそ。。。内容紹介より
恐怖を感じない人は死ぬ確立が高い!ただし、現代社会では「怖がる人はうまくいかない」!う〜ん、なるほど。。。
「記憶はウソをつく」や「恐怖の実験エトセトラ」などの話は『感性の限界』にも出てきましたが、本当に怖いかも。


『千夜千冊番外録 3.11を読む』松岡 正剛 (著)平凡社
大震災と原発問題について、多くの関連本の中から、何をどう読めばいいのかを案内。ウェブ連載〈千夜千冊番外録〉の待望の単行本化。。。内容紹介より

60冊の中で読んだ本が数冊。。。ますます読みたい本が増えました。
特に第二章、第三章の原発やフクシマの問題では原発推進派と脱・原発派双方の書籍を取り上げていて興味深い。
また、蝦夷の時代にまでさかのぼり、「みちのおく」である東北とは何かを考える第五章では『東北学』の赤坂憲雄の柳田批判をもっと知りたいと思いました。。。。


『短歌の友人』穂村 弘 (著) 河出書房新社
ニューウェイヴ短歌をリードする歌人が短歌を読みながら短歌について考える。短歌の面白さを通じて世界の面白さに突き当たる、著者初の歌論集。酸欠世界のオデッセイ。 。。。内容紹介より

穂村氏は短歌の実作の体験のない人は「短歌にも色々なものがある」と漠然と思っているのではないだろうか?と言う。だから他ジャンルの表現者が作ったり、作ったものの<読み>を見ると「何かがわかっていない」「前提となる感覚が書けている」という違和感があるのだそうで、へ〜と思った。。。
「歌というのは基本的にひとつのものがかたちを変えているだけ」で、歌人はみな無意識にそのことをよく知っている。のだそうで、近代短歌の説得力は「生の一回性」「「交換不可能性」唯一無二である「生のかけがえのなさ」こそがそれであった。が、、、、現代はそれを手放すことで何度でも再生可能なモノとしての言葉を手に入れ「なんでもあり」になった、、、など、など。


その他、不思議な少年山下 和美 (著) 講談社や、『20世紀少年11』浦沢 直樹 (著) 小学館銀魂45』空知 英秋 (著) 集英社など、TUTAYAから借りたものを読みました〜